BTC6,000ドル突破。不安定ながらも上昇トレンドは続くと予想 Crypto Market Weekly 5月10日号

松嶋真倫

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  • BTCはFacebookの業界参入期待が主因で価格を伸ばしBTC=66万円(6,000ドル)を突破。Binanceハッキング事件起きるも影響は限定的。
  • ETHは、CFTCによる先物認可への期待が高まり一時的に急騰するも、週足ではBTC建てで下落。
  • 来週は価格を上下しながらも上昇トレンド継続か。直近上値として見られるBTC=68万円を目指して推移していくと予想。

今週の相場動向

相場回顧 BTC:Facebook参入期待が相場を押し上げBTC=66万円(6,000ドル)突破

BTCは、価格を下げる場面は見られたが、週を通して上昇基調継続しBTC=66万円(6,000ドル)を突破した。

4月末にMark Zuckerberg氏の「未来はプライベート」発言があって以降、Facebookの業界参入期待が相場を押し上げている。5/2には仮想通貨プロジェクトの名前が明らかとなり、5/9には一度強めた仮想通貨関連の広告規制を緩和し、市場では「ついに本格参入か」というムードが広がっている。

これに加えて今週は、ETHの急騰やFidelityの機関投資家向けサービスに関する報道などの好材料も見られた。その他、今週は株式市場が下落する中で上昇トレンドにある仮想通貨市場に資金を寄せる動きも強まったと思われる。

途中、Binanceのハッキング事件により価格を下げる場面は見られたが、被害額が小規模であったことや補償制度が整っていたことで、価格への影響は限定的となった。

ETHは、米国商品先物取引委員会(CFTC)高官がETH先物認可に前向きな発言と報じられたことで、その期待感から5/6に急騰した。しかし、その後はBinanceハッキング事件の影響やBTCの強い動きもあって価格を下げ、週足ではBTC建てで下落している。

今週のトピックス

来週の相場予想

BTCは価格を上下しながらも上昇トレンド継続となるか

GW前に起きたBitfinex、Tetherの訴追問題そして今週起きたBinanceハッキング事件といった、少し前であれば下落トレンドに転じてもおかしくない悪材料が見られながら、相場はこれまで堅調に推移している。

ここからは、他のステーブルコインの台頭や取引所の補償制度の拡充など、業界全体として環境整備が着々と進んでいることが感じられる。また、BTC価格の上昇を受けて投資家の仮想通貨市場への関心も回復傾向にあり、ボラティリティの高まりには警戒が必要だが、上昇余地はまだあると考えられる。

BTC=66万円(6,000ドル)を下回る場面は見られるかもしれないが、直近上値として見られるBTC=68万円を目指して推移していくと予想する。

来週のトピックス

  • Coindesk主催Consensus 2019がニューヨークで開催。(5/13-15)
  • BitTorrent(BTT)とTRON(TRX)がコミュニティイベントをニューヨークで開催。(5/13)
  • Bytom(BTM)がコミュニティイベントをニューヨークで開催。(5/14)
  • Bytom(BTM)、Bittrex Internationalにてエアドロップ実施予定。(5/14)
  • Bitcoin ABC(BCH)がハードフォーク実装予定。(5/15)
  • iExec RLC(RLC)がIExec V3をリリース予定。(5/15)
  • Bitcoin SV(BSV)、Blockchain Walletでのサポートが終了。(5/15)
  • Digital Asset Summitがニューヨークで開催。(5/15)
  • Cripto Latin Fest 2019がコロンビアで開催。(5/18-19)

業界関連動向

規制動向 韓国金融委員会がブロックチェーン企業9社に規制なしのサービス提供を許可

韓国金融委員会(FSC)が規制サンドボックスの一環として、ブロックチェーン企業9社に対してサービスの試験運用を許可した。5/2のコリアタイムズが報じた。

これは、金融分野において、スタートアップ企業が、ブロックチェーンや5Gといった次世代の技術を用いた革新的なサービスを提供できるよう支援するものである。対象企業は最大4年間規制の枠外でサービス提供することが認められる。

FSCは昨年1月に米国のスタートアップ環境を参考にこのプログラムを開始し、これまでに100社を超える申請があったという。例えば選ばれた1社であるFindaというスタートアップは、顧客が自らの信用値に基づいた適切なローンを選べるための情報サービスを提供している。

ブロックチェーンをはじめとする新技術は、それをどのように既存の社会に応用できるかが開発の段階でははっきりしない。ユースケースが定まらない状況でむやみに規制を強化すれば、十分な検証を行うことができないまま技術の成長を妨げてしまう恐れがある。本件のように、国として特区や特例を認め、国と民間が連携して技術を育てていくことが新興分野においては重要となる。

技術動向 マイクロソフトが新たなブロックチェーン開発支援サービスを発表

5/2、マイクロソフトは「Azure Blockchain Service」という新たなブロックチェーン開発支援サービスを発表した。

同サービスは、コンソーシアム型ブロックチェーンネットワークの構築や運用をフルマネージドで提供し、新メンバーの追加、権限付与、ユーザーアプリケーションの認証などをはじめとした、ガバナンス関連の機能を備えている。

同社は同日に、ブロックチェーン技術「クオーラム(Quorum)」を開発するJPモルガンとの戦略的パートナーシップを締結したと発表した。クオーラムは、Azure Blockchain Serviceを通じて利用可能な最初の分散台帳プラットフォームとなり、様々なツールがマイクロソフトのクラウド上に、シームレスに統合される。2社の合意内容には、マイクロソフトが企業向けの技術協力やコンサルティングを行い、企業の利用を促進していくことも含まれている。

マイクロソフトはこの他に、機械学習/AI、IoT/エッジサービスや、Red Hatと共同で開発したオープンソースツール、昨年10月に買収したGitHubのアカウントでAzureポータルおよびAzure DevOpsへのログイン、GitHub EnterpriseにおけるVisual Studio統合サブスクリプションの提供も発表した。ブロックチェーン技術開発のプラットフォームが整うことによって、新たなサービスが開発されることに期待が寄せられる。
 

個別企業動向 トークン化証券取引所のカレンシー・ドット・コムが正式稼働

5/3、ベラルーシに拠点を置くトークン化証券取引所のカレンシー・ドット・コム(Currency.com)が正式に取引サービスをリリースした。

同社はトークン化された金融商品を直接取引・投資することを可能とし、法定通貨を経由せずにBTCかETHで決済を行えるプラットフォームだ。iOS・Android向けのアプリも提供しており、ユーザーは外出先でも取引所にアクセスできる。

同社は1月からプラットフォームのベータテストを行っており、15万人もの参加待機者がいたと述べている。今回の発表により、待機者達も利用できるようになる。(ちなみに、大手取引所であるバイナンスは、利用者が半年で600万人を超えていた。)また、今回のローンチでは、証拠金維持率が50%を下回ると強制決済され、損切りされる機能が追加された。

同社のトークン化商品は、世界中の株、インデックス、コモディティなどの一般的な金融商品の市場価格に連動している。同様の取引所としては、1月から稼働したエストニアの仮想通貨取引所DX.Exchangeがある。このようなサービスの普及によって仮想通貨市場と既存の金融市場の垣根が低くなることが期待される。

しかし、日本における仮想通貨の税率が他の金融資産の税率と異なるように、規制環境が整うまでは市場の混乱を招くことも考えられる為、サービスを拡大する上では慎重な判断が求められるだろう。
 

コラム 現実に不満を感じる暇はない、明るい未来を想像して「令和」を駆け抜けよう

私たちは時間に区切りを付けることで過去を色付ける。昨日は全てが上手くいかない最悪な日だった、先月は良い出会いに恵まれた最高の月だった、去年は大きく成長できた飛躍の年だった。何気ない日常では感じることのない時の流れを境目となるその瞬間だけはみんなが揃って意識し過去を振り返る。2019年5月1日、「平成」という時代が終わり「令和」という新たな時代が幕を開け、「平成」が初めて国としても個人としても意味を持った。その瞬間みんなは何を想っただろうか。今回はその時に私が感じたことを気ままにつぶやく。

私「明日から令和になりますね。」

運転手「そうですね、渋谷はすごい人みたいですよ。」

私「でしょうね。昭和から平成に変わる時もこんな雰囲気だったんですか?」

運転手「いや~こんな盛り上がる感じではなかったよ、あの時は天皇が亡くなったからね。元号が変わっても何も変わらないのにね。」

平成最終日となった2019年4月30日の夜、東京渋谷と大阪道頓堀はハロウィンや年末の時のようにお祭り騒ぎとなった。メディアやネットでその時の写真を見ると、そこにいるのは平成生まれと思われる若者たちばかりである。この光景が「平成」という時代を象徴しているようでならない。彼らは、味気のない毎日から逃避するように、一体となって非日常的世界を作り上げエクスタシーに浸っている。おそらく「令和」を祝ってあるいは「平成」を偲んでのことではない。現実から離れて楽しめる機会があればなんでも良いのだ。

「平成」を流れで表すならば現実の陳腐化→現実逃避→非現実の“現実化”だろうか。この時代にはインターネットやSNSの発展により非対面で人とコミュニケーションができる世界が出来上がった。次に出来たのは仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の世界である。これらの世界に没頭している人の中では、現実が“非現実”で非現実が“現実”であると言う人も多い。今や現実世界を各々が選択できる時代になりつつある。これは世界的なトレンドだが、上述したお祭り騒ぎやSNSの炎上を見ても、現実の満足度が低い日本では特に顕著な傾向と言える。

一つの時代しか生きたことのない私は元号が変わることがどういうことなのか正直まだわかっていない。それは5年後10年後あるいは次の元号になった時に初めて実体験としてわかるのかもしれない。あるいは運転手の言うように本当に何も変わらないのかもしれない。どちらにせよ、「令和」はきっと面白い時代になる。その一つの鍵となるのが仮想通貨・ブロックチェーンだ。次の時代では、住む世界だけでなく暮らし方の幅がさらに広がるような気がする。現実に不満を感じる暇はない。明るい未来を想像してみんなで「令和」を駆け抜けよう。

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