Crypto Market Weekly 11月2日号 「米中間選挙後の株価がカタリストに」

編集部

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今週の相場動向

相場回顧 BTC 小幅落乍ら依然方向感に乏しい相場が継続

BTCは前週に続いて株式市場の影響を受けながら、週足では小幅落となった。

10/29に米国株続落を受けたリスクオフの動きや、利用規約改正と同時のサービス再開が期待された国内仮想通貨取引所Coincheckへの失望売りから価格を下げたが、その後は株式市場の回復や同取引所の一部サービス再開もあって買い戻し優勢の展開となった。

業界内で企業による仮想通貨・ブロックチェーンの技術研究は活発化しているものの、短期的に相場に影響を与える材料は現状見られず、方向感に乏しい相場が続いている。XRPはSBI-R3アジア構想が相場を後押ししてか、BTC建てでは週足で小幅上昇となった。

今週のトピックス

  • Binance、ブロックチェーン基盤の寄付プラットフォームを発表。(10/26)
  • 日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)、みなし業者の入会受付を開始。(10/29)
  • 富士通、全銀ネットが行うブロックチェーン技術の実証実験を支援。(10/29)
  • 英国金融行為規制機構、仮想通貨デリバティブ取引の禁止を検討か。(10/29)
  • Bittrex、マルタに新しく仮想通貨取引プラットフォーム立上げ予定。(10/29)
  • Coinbase、新たに3億ドルを調達し企業評価額が80億ドル以上に。(10/30)
  • Coincheck、新規口座開設及び一部仮想通貨の入金購入を再開。(10/30)
  • ETH企業連合、開発促進の為の新たな仕様書を2つ発表。(10/30)
  • Satoshi Nakamotoホワイトペーパー公開から10年が経過。(10/31)
  • Tether、バハマのDeltec銀行との銀行業務提携を発表。(11/1)

来週の相場予想

来週の相場予想

BTCは米国議会中間選挙以降の株価動向に左右される展開となるか。

大方では下院は民主党が奪還し、上院は共和党が維持するとの見方となっている。予想外の展開あるいは予想通りであってもねじれ議会となって以降は株式市場に動揺が生じることが予想され、その動き次第で来週のBTCの方向感が決まるだろう。

決算発表も相次ぐ中で株式市場から目が離せない状況が続くが、株価動向によってBTCが暴落・暴騰することは今の相場では考えづらく、その影響は緩やかなものになると思われる。

引き続き直近下値としては BTC=70 万円付近、直近上値としては BTC=72 万円付近が意識される。

来週のトピックス

  • NEO ハッカソンがチューリヒで開催。(11/3-4)
  • Web Summitがリスボンで開催。(11/5-8)
  • 米国議会中間選挙。(11/6)
  • Steem Festがクラクフで開催。(11/7-11)
  • Stable Conf 2018がブダペストで開催。(11/8-9)
  • Blockchain Budapestがブダペストで開催。(11/8-9)

業界関連動向

規制動向 インドで問われる仮想通貨の合法性

10/26、インド最高裁が仮想通貨に対する公式見解を2週間以内に示すよう政府に要請したとCCNが報じた。この報道でも指摘されているように、インドでは今年に入り仮想通貨の合法性を問う議論が活発化している。

中央銀行は犯罪防止の観点から市中銀行に対して仮想通貨関連企業への金融サービス提供を禁止した。これに反発した国内事業者が中央銀行の通達を差し止める嘆願書を最高裁に提出するも、最高裁はこの要請を拒否。このような状況で、財務大臣は「仮想通貨は合法な通貨ではない。」との見方を示しながらも、政府は具体策を講じることなく中立な立場を継続してきた。

仮想通貨の合法性が曖昧なまま先週に仮想通貨ATMを設置した国内事業者が逮捕されると、国内ではその法的立ち位置の明確化を求める声が強まった。今回の最高裁による要請を受けて近く発表される政府の見解に注目である。

技術動向 ZcashがSaplingハードフォークを実装

10/29、匿名通貨Zcash(ZEC)が今年6月に行われたOverwinterハードフォークに次いで2回目となるSaplingハードフォークを実装した。

ZECはプライバシー保護技術zk-snarksを用いた匿名取引を特徴とするが、計算量が多く取引コスト、検証コストが大きいことから実用化の観点で以前から問題視されていた。今回のアップデートではこの問題を解決すべく、アドレス仕様の変更等匿名取引のプロセス改善が主に行われた。これにより取引の処理と検証に必要な計算負荷が緩和され、取引処理速度が向上するだけでなく、モバイルを含むより広範囲のデバイス上での処理が可能となる。

また、根本的に匿名性も向上したと考えられている。その他、今回のアップデートではハードウェア(デバイス)と支払キーの分離やビューイングキーの機能拡張なども行われた。

個別企業動向 韓国系投資会社が欧州大手取引所Bitstampを買収

10/29、欧州大手の仮想通貨取引所Bitstampが、ベルギーに拠点を置く韓国系投資会社NXMHに買収されたと発表した。

NXMHのオーナーを務める金正宙氏は東証一部のゲーム会社(株)ネクソンの創業者としても知られ、昨年には韓国の仮想通貨取引所Korbitの株式(65.19%)を取得する等仮想通貨ビジネスにも足を踏み入れている。公式発表によれば、Bitstampは今後も経営態勢を維持したまま事業展開を継続し、NXMHの資本も借りながらサービス向上に努める。また、買収に伴うユーザーへの影響はないとのことである。

今回の韓国投資家によるBitstamp買収は、今年3月から報道で噂されており、業界として特段大きなサプライズにはならなかった。しかし、BinanceやHuobi、Coinbaseといった業界最大手の仮想通貨取引所が事業拡大を進める裏では、業界参入を目論む資産家による中堅取引所買収の動きが強まっており、今後その数は増えていくと思われる。

コラム 二元論的な議論に陥りがちな投資の話

ジョン・メイナード・ケインズに拠れば、金融市場への投資はアダム・スミスの言う”(良い)投資”に当たらないと解釈することができる。

金融市場が生まれた時代に生きていない私たちは、そのテーゼに対して是と非で答えを出そうとしがちだ。しかし、私たちが生を共にする仮想通貨の歴史に目を向ければ、そのスタンスが間違っていることに気付くことができる。

例えば、昨年のICOバブルと呼ばれた時期が分かりやすい。BitcoinやEthereumなどといった優良通貨の時価総額は、ICOバブルの崩壊とともに価値をほぼ無に帰したなんの取り柄もない通貨への投資があってこそ今も堅調に推移しており、ICO投資を単純な是非で考えることはナンセンスである。

テーゼとアンチテーゼの繰り返しではなく、あらゆるテーゼの関係性を記述していくことが、今後の金融市場の解像度を上げる為に必要だろう。

株式会社Baroque Street アナリスト 松嶋 真倫
(編集校正: マネックス仮想通貨研究所)

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