Crypto Market Weekly 11月30日号 「BCHの混乱くすぶり上値は重い」

編集部

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今週の相場動向

相場回顧 BTC年初来安値を再度更新するも回復の兆し

BTCBCHハードフォーク以降の下落トレンドが継続し、BTC=50万円を大きく割り込み年初来安値を再度更新した。

市場全体の落ち込みを受けて、これまでBTCを長期保有してきた大口投資家による売りも強まっていると思われる。しかし、11/26にBitcoinSVコミュニティの中核であるCoingeek社がリプレイプロテクションの実装を示唆すると、BCH騒動の終息を期待してか買い戻しの動きが強まった。週後半にかけてはNASDAQやCoinbase、Tetherに関する前向きな報道も相場を後押しし、BTC=50万円を回復する場面も見られた。

先週までBTC建てで強い動きを見せていたXRPは反落した。その他、BTC下落の中Coincheckで取引が再開されたFactom(FCT)が急上昇を見せており、業界内で注目を集めている。


今週のトピックス

  • Bitpay、同社ウォレットCopayで発見された脆弱性について注意喚起。(11/26)
  • 金融庁、第10回仮想通貨交換業等に関する研究会を開催。(11/26)
  • Binance、Tether市場を再編し新たにステーブルコイン市場を創設。(11/26)
  • UAE商銀、ブロックチェーンを用いた初のイスラム債券取引実施。(11/26)
  • Coincheck、XRPとFCT取引を再開し騒動以降全通貨取引可能に。(11/26)
  • Coinbase、機関投資家向けOTC業務を開始。(11/27)
  • Tether、USDTから法定通貨への換金を再開。(11/27)
  • Amazon、ブロックチェーン関連2製品を同時リリース。(11/28)
  • 富山第一銀とIntecが独自通貨FBCの実証実験を開始。(11/28)
  • NEM.io財団、日本法人一般社団法人NEM JAPAN設立を発表。(11/29)
  • Huobi、仮想通貨デリバティブ市場Huobi DMの立ち上げを発表。(11/29)
  • CME先物BTCX18最終取引日。(11/30)
  • MJAC Conferenceが英ロンドンで開催。(11/30)

来週の相場予想

来週の相場予想

BTCは引き続き上値の重い展開となるか。

BitcoinSVコミュニティがBCHハッシュウォーの終結を示唆したと一部SNS上では好意的に叫ばれているが、依然解決には向かっておらずその不安は継続している。機関投資家向けサービスの拡充等を理由に買い戻しが進みBTC=50万円台を回復することは考えられるが、さらなる下落を懸念する声も多い中で、上昇トレンドが継続する程には投資家心理は改善していないと見える。

市場を好転させるには何か大きな買い材料が必要となるだろう。12月初めではアルトコインのロードマップ進捗が注目点の一つであり、それ次第では価格が大きく動くこともあるだろう。

来週のトピックス

  • Stellar(XLM)、Lightning Nerworkローンチ予定。(12/1)
  • Wire Summitが印ニューデリで開催。(12/2)
  • Digital Solar & Storageが独ミュンヘンで開催。(12/4-5)
  • Fintech Connectが英ロンドンで開催。(12/5-6)
  • Digital Asset Investment Forumが米ワシントンで開催。(12/5)
  • LA Bit Confがチリで開催。(12/5-8)
  • Blockchain&Bitcoin Conferenceがマニラで開催。(12/6)
  • BitShares(BTS)、Core Release予定。(12/6)

業界関連動向

規制動向 新たな米国自主規制団体の立ち上げ

11/27、米国で新たに仮想通貨業界の自主規制団体ADAMが立ち上がった。

ADAMは投資家保護の為の業界規範の策定を目的としており、同メンバーは仮想通貨投資会社Galaxy DigitalやステーブルコインPAX発行で知られるPaxos、OTC取引ディーラーGenesis Global Trading他7社の計10社で構成されている。また、諮問委員をNYSE元CEOであるNiederauer氏が務め、同氏はNYSE設立の過去を振り返り「市場の発展の為には規則の明確化が必要不可欠である。」と述べている。

米国ではこの他ウィンクルボス兄弟率いるGemini主導のVCA、日本ではJVCEA、そして国際的にもCoinbaseやCircle、Consensysら有名企業が参加するGDF等が自主規制団体として業界ルールの策定に励んでいる。いずれも既存の法律を補完する役割を担い業界への影響も大きい為、今後の具体案発表には注目が必要である。

技術動向 泥沼化するBCH界隈の争い

11/26、BitcoinSVコミュニティの中核であるCoingeek社がブログ内においてBCHハッシュウォーに対する見解を示した。

同社は昨年にBCHが誕生する契機となったSegwitハードフォーク(HF)以降の流れを振り返り、BitcoinSVこそが真のBTCであると主張した後、この争いを終結すべくリプレイプロテクションの実装を示唆した。対するBitcoinABCは先週にBitcoinSVによる敵対的なReorg攻撃対策を実装したソフトウェアをリリースした。取引を確定するブロックのチェックポイントを導入するという内容であったが、これがさらなる分岐の可能性を強めると業界内では不安を呼んでいる。

11/15のHF以降、両者を代表する一部の有力者の争いを理由に事業者やユーザーからのBCH界隈に対する不信感は日に日に強まっている。泥沼化した権力争いの行方が注目される。

個別企業動向 NASDAQがBTC先物上場に向けた動き

11/27、米国株式市場NASDAQが2019Q1のBTC先物上場実現に向けて準備を進めているとBloombergが報じた。

NASDAQのBTC先物上場については、昨年に米CBOEや米CMEが業界初となるBTC先物取引を開始して以降、業界内でもずっと噂されていた。BTC価格が下落し仮想通貨市場全体は落ち込みを見せているが、同日には米CBOEや米SolidXに並ぶ仮想通貨ETF審査待ち企業としても知られる米国投資会社VanEckとの提携もTwitter上で発表され、NASDAQが仮想通貨関連事業への熱意をまだ失っていないことが読み取れる。

米ICE創設のBakktもまた来年1月にBTC先物上場を控えており、NASDAQがこれに続き機関投資家参入の間口が広がれば、再び仮想通貨市場に資金が流れ入ることにもなるだろう。下落した相場を悲観する暇はなく、その時に備えて投資戦略を練らなければならない。

コラム 未知なる部分の多い仮想通貨スマホ

ICOプロジェクトSirinLabsが開発を進める仮想通貨スマホFINNEYがまもなく一部の地域で販売開始となる。ブロックチェーン技術を活用したスマホの開発は台湾メーカーのHTCも現在行なっているが、果たしてそれがどのような物でどう便利であるのかは実際手にするまでわからない部分も多い。

両者に関するこれまでの報道を振り返れば、仮想通貨スマホはそれ自体がノードとしての役割を果たす。また、ウォレット機能を内包しスマホ内での仮想通貨の授受や両替が可能である。さらには、将来的に数あるDappsプロジェクトの開発が進めば、AppleやGoogleが提供する通常のアプリストアのようなDappsストアが出来上がり、スマホでそこからアプリをダウンロードしてサービスを利用するといった使い方も想定されている。

スマホ一台を介してあらゆるデータが直接やり取りされる時代は近く訪れるのだろうか。

株式会社Baroque Street アナリスト 松嶋 真倫
(編集校正: マネックス仮想通貨研究所)

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