ETHのハードフォーク控え、やや下値に警戒 Crypto Market Weekly 1月11日号

松嶋真倫

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今週の相場動向

相場回顧 BTC 株式市場回復により一時上昇するも悪材料相次ぎ横ばい推移

BTCは、年始の懸念を払拭するかのように株式市場が続伸したことで、リスクオフムードが和らぎ週初から買い優勢の展開となった。

誤報であったが7日には金融庁の仮想通貨ETF検討報道によりBTC=44万円付近まで価格が大きく上昇。その後、金融庁による報道の否定やEU統一規制導入検討などにより上値が抑えられると、10日の中国新規制導入発表を契機としてか、年末から積み上がってきたロングポジションが解消されBTC=41万円付近まで急落した。週足では横ばいでの推移となっている。

ETHは、EthereumClassic(ETC)の不正マイニングにより上値が重くなると、前週の上昇を受けた利益確定売りにより下落した。

BCHは、BCH支持派としても有名なBitmain社Jihan Wu氏の退任報道を受けてか、10日に売りが強まり下落した。

今週のトピックス

来週の相場予想

来週の相場予想

BTCは軟調な推移となるか。今週悪材料が相次ぎBTC=40万円を割り込んだ(執筆時点)ことで投資家心理が悪化し再びショートポジションが積み上がっている。

しかし、上昇期待は弱まったが依然ロング優勢で、米国資産運用会社が新たに仮想通貨ETFを申請という好材料も一部見られることから、価格が大きく崩れることはないと思われる。直近上値としてBTC=40万円、直近下値としてBTC=38万円が意識されるだろう。次に出る材料次第では再び底を探る展開も考えられる。

来週はETHがConstantinopleハードフォークを控えていることから1/16前後の動きには注視が必要である。

来週のトピックス

  • Steem、SMTテストネットリリース予定。(1/15)
  • ETH、Constantinopleハードフォーク予定。(1/16前後)
  • CBOE先物XBTF19最終取引日。(1/16)
  • Crypto Finance Conferenceがスイスで開催。(1/16-18)
  • The North American Bitcoin Conferenceが米マイアミで開催。(1/16-18)
  • NITRON Summitが米サンフランシスコで開催。(1/17-18)
  • US India Blockchain Summitがインドで開催。(1/18-19)
  • Queen’s Global Energy Conferenceがカナダで開催。(1/18-20)

業界関連動向

規制動向 米国コロラド州がSEC規制方針に対抗する動き

1/4、米コロラド州の議会議員が州内で仮想通貨を一部証券法適用外とする法案を提出した。

このCOLORADO DIGITAL TOKEN ACTと呼ばれる法案によれば、仮想通貨が投資目的ではなく商品やサービスの消費利用を目的とする場合、証券法の規制対象とはならず、業者はブローカーや販売業者としてのライセンス制及び登録制が一部免除される。

これには、米国証券取引委員会(SEC)による仮想通貨への取り締まりが不透明に強まる中、規制対象を明確化することで州内の仮想通貨関連ビジネスを拡大する狙いがある。今回話題となったコロラド州の知事は仮想通貨推進派としても知られており、今後州として様々なブロックチェーン政策が行われるだろう。

米国ではSECの仮想通貨に対する規制方針に対抗する動きが一部の政治家間で広まっている。これまでの流れから国全体で見た時にはどうしても規制強化という印象が強くなるが、地方分権としての各州の動きに目を向けると米国の業界動向も違った見方ができて面白い。

技術動向 ETH開発者会議でProgPoW実装に関する議論

1/4、ETHコア開発者の定例会議で合意形成アルゴリズムに関する議論が展開された。

ETHは現在PoSへの移行前としてPoWアルゴリズムのEthashを採用している。その改善案として提案されているのがProgPoWというASIC耐性を備えたアルゴリズムである。この提案が生まれた背景には、昨年にBitmain社をはじめとするマイニング企業によってEthashのASIC開発が進み、コミュニティ内でマイニングの寡占化を懸念する声が強まったことがある。

ASICの賛否については、マイニングの収益性と分散性との兼ね合いで業界内でも意見が分かれており、判断が難しい。しかし、今回の会議ではProgPoWの実装に関して開発者から支持の声は多かったという。現在もテストネット上で試験的に運用されており、担当開発者はハッシュレートも安定していると報告している。

次週にはConstantinopleハードフォークを控えるETHだが、今年も技術面において様々な動きが見られそうだ。

個別企業動向 業界で注目を集める取引所DX Exchangeが始動

1/7、エストニアに拠点を置く仮想通貨取引所DX Exchangeが取引サービスの提供を正式に開始した。

同取引所は、BTCやXRP、LTCといった通常の仮想通貨に加え、AmazonやFacebook、GoogleといったNASDAQ市場上場の上位10株をトークンとして売買ができると注目を集めている。これら株式トークンは、提携先であるMarketPlaceSecurities社が保有する実際の株式に基づいて、ERC20トークンとして発行される。

現在はサービス提供の地域がEU圏内に限定され、米国への提供は2019年Q2あるいはQ3に開始予定とされているが、これによりユーザーは米国株を24時間365日どこにいても少額から取引することが可能となり、資産の流動性が向上すると期待されている。同取引所のシステムにはNASDAQ提供のマッチングシステムと監視ソフトウェアが使われており、NASDAQもまた仮想通貨領域での活動を活発化させていることから、今後両社間で連携した動きも見られるかもしれない。

株式のトークン化については、規制ないし安全性の観点から懐疑的な見方をする人もいるが、業界で期待されるセキュリティトークン・オファリング(STO)の普及とともに一般化が進んでいくと思われる。

コラム サトシ・ナカモトが正体を明かす日

「衝撃」は溜め込む時間が長い程強くなる。そんなことを改めて考えさせられた出来事が年始早々にあった。

1月2日、この日は毎年決まって高校の部活動の新年会が開かれる。毎年の恒例行事だ。卒業してかれこれ10年近く経つが不思議と参加率が落ち込むことはない。今年も変わらず8割以上の仲間が参加した。20代後半ともなれば当然話題に上がるのが結婚。ここ数年は毎年必ず新たに結婚報告する人が現れ、今年もまた何人かの嬉しい報告があった。

その中で、会の話題を一気にさらった人がいた。彼は高校時代から女性の話題に疎く、大人しい性格だった。もちろん、そんな彼が先んじて結婚したことにみんな驚いたが、それ以上にその場を沸かせたのは、彼が7年もの間その妻と付き合っていたことだった。「え~っ!」その場にいた全員が、彼を見て口を大きく開けてそう言った。

彼はこれまでの新年会にも参加していたのに、なぜ誰も彼女がいるということすら知らなかったのだろう。会話の流れで「今彼女いるの?」くらいの質問はあったはずである。恥ずかしさから言うタイミングを逃しただけかもしれない。しかし、敢えて言わなかったとしたら、何て秀逸なことか。「7年も溜められたら勝てねえよ。」それまで会話のマウントを取っていた人がぼそっと口にした。

サトシ・ナカモトの正体は未だに明かされていない。BitcoinSVコミュニティの筆頭であるCraig Wright氏のようにサトシ・ナカモトを自称する業界人もいるが、私が本人であればそんな軽率な名乗り方は絶対にしない。彼は歴史に名前を残すべく正体を明かすタイミングを今か今かと伺っているのだ。今年でビットコイン生誕10周年となる。「まだ、まだ早い。」不敵な笑みを浮かべながら、まるで自分が神様であるかのように業界の行く末を静観している様子が頭に浮ぶ。

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