ネム(XEM)とは

最終更新日:

基本情報

通貨名 NEM(XEM)
ジェネシスブロック 2015年3月29日
ICO
開発状況 GA
事業内容 Dappsプラットフォーム
総発行量 8,999,999,999XEM
合意形成アルゴリズム Proof of Importance
開発言語 Java. C++
考案者 utopianFuture (本名:Long Vuong)
コミュニティ NEM.io Foundation
ホワイトペーパー https://nem.io/wp-content/themes/nem/files/NEM_techRef.pdf
GitHub https://github.com/NemProject

特徴・仕組み

NEMはNew Economy Movementとして、2014年1月19日にbitcointalk上でutopianFutureという人物によって始められたプロジェクトであり、独自のブロックチェーンプラットフォームである。

最初のブロックは2015年3月29日に作成されており、NEMプラットフォームの通貨であるXEMは、このリリース時に発行量の全てが配布されている。テックビューロホールディングス株式会社がNEMと連携し、プライベート型プラットフォームmijinを開発しており、NEMに先立った開発が行われている。

以下ではNEMの特徴を説明する。

mosaic

NEMプラットフォーム上では、レンタル料を支払うことでインターネットのドメイン名のようにアドレスを一意の名前として登録することができ、これをネームスペースと呼ぶ。

このネームスペース上にmosaicと呼ばれるトークンを発行することができ、作成時には、名称、発行総量、発行総量変更の可否、小数桁数、譲渡の可否、徴収の可否を設定して、Mosaic creation transactionによって作成を行う。徴収を設定することで、作成したmosaicを送金する際に手数料として指定したmosaicを支払うように設計することも可能になる。

Harvesting

NEMはブロックの認証作業としてHarvestingと呼ばれる作業を行う。後述するImportanceが高いアカウントほどHarvestingが確率的に成功しやすい設計となっており、ブロック生成時間が平均で1分になるよう難易度の調整が行われる。Harvestingを行ったアカウントには認証したトランザクションの手数料が報酬として与えられる。

また、Harvestingを行うための条件があり、10,000XEM(確定済み)以上を有するアカウントである必要がある。

さらに、Harvestingは他のノードに委託することもでき、これをDelegated Harvestingという。この委託先となりやすいのが、特定の条件を満たしたフルノードのSupernodeである。Supernodeは3,000,000XEM (確定済み)以上を有し、5~6時間に一度、帯域幅や計算速度のチェックを受けることで認められるアカウントである。このフルノードを維持するインセンティブを用意するために、コミュニティーファンドであるNIS Node Rewardsから、現在1日70,000XEMがSupernodeに分割されて支払いがされている

PoI

Proof of Importanceの略であり、NEMプラットフォーム内でのアカウントの貢献度合いを数値化するアルゴリズムである。残高のみが影響するPoSとは異なり、Importanceの算出には、確定済み残高に加えて、直近の送金額とページランクと類似したNCD aware Rankという指標が用いられる。これによりアカウント間のXEMのフローにおける重要度が算出されている。

他に、P2Pの通信におけるノードの信頼性を数値化する「eigentrust++」というアルゴリズムがホワイトペーパーに示されているが、実際に実装されるかは現在のところ不明である。

また、PoIからPoSベースのアルゴリズム「PoS+」に移行するとの議論もあるが、こちらの詳細についても現状は明らかでない。

チーム

Alexandra Tinsman/President
NEM.io財団の北米代表および選挙によって2018年12月から代表(president)に選ばれた。ウィザーズ・オブ・ザ・コーストやマイクロソフト(XBox)などカードゲームやコンピューターゲームのマーケティング分野で18年以上の経験を持つ。

コア開発者として、Jaguar0625、BloodyRookie、gimreという名前が挙げられ、テックビューロホールディングス株式会社の専属開発者としてmijinの開発にあたっている。また、ホワイトペーパーに連名されているMakotoこと武宮誠は、NEM創設等の虚偽の情報発信を発端に2016年5月にプロジェクトを離脱している。

ユースケース

公式がリリースしているウォレットに多くの機能が実装されている。ウォレットの機能としては、マルチシグアカウントの作成・管理、Harvestingの実行・委託、投票、Apostille(ファイルの公証機能)などがある。以下に投票とApostilleの概説を示す。

投票

投票用の選択肢アカウントを作成し、そこへ空のトランザクションを送信することで投票機能を実現させている。得票数については、PoIに応じた重み付けを行う設定に変更することもできる。

Apostille

ファイルの公証機能であるが、トランザクションのメッセージの一部としてファイルのハッシュ値を書き込むことで実現させている。OpenApostilleというサービスで作成したアポスティーユを元ファイルと共に公開することができる。

トークン設計

XEMはNEMプラットフォーム内の各種手数料に使われる主要トークンであり、mosaicとして設計されている。XEMには着金後すぐに全ての残高が保有量として認証されない仕組みがあり、24時間毎に未確定なXEMの10%が確定された状態(vested)へ移される。

ディストリビューション

総発行数は8,999,999,999XEMであり、ローンチ時に全てのXEMを発行している。内訳としては、ステークホルダー登録者に約70%配布し、開発チームに20%(内10%はv.1のリリースまでロック)、マーケティングに5%、残りをオークションで販売と公表している。2019年1月10時点で、ファンドを含む上位50アカウントで58.2% (上位100アカウントで61.7%)が保有されており、保有量の偏りが大きい通貨であると言える。

ロードマップ

2019年3月29日に公表されたロードマップでは、2019年Q2までに大型アップデート「Catapult」の事前テストを完了させ、2019Q3にテストネットを公開、2019Q3後半からQ4にメインネットを公開する予定となっている。これらの期間にはウォレット機能の拡充やSDK開発、新たなコンセンサスアルゴリズムの実装など様々な開発工程が存在する。メインネットローンチ後についてもSTO、ステーブルコイン、IoT、IPFSのサポートといったアイデアベースの計画も示されてはいるが、まずは予定通り2019Q3にテストネットの公開が行われるかが直近の焦点となるだろう。

コメント

2018年12月にNEM.io財団の評議会の選挙が行われたものの、限られたメンバーによる投票であったことは組織的にクローズドな印象を残した。それに加え、リリース時に全XEMを配布したことや、ファンドが多くのXEMを保有していること、PoIのアルゴリズムも結局の所は保有量の多いアカウントが有利であることなど、完全な分散化は目指していないことが伺える。

しかしながら、NEM愛好家「NEMber」としての推進力は強く、投げ銭ができるブログサイト「nemlog」やApostilleを公開することができる「OpenApostille」など個々の開発者によって周辺環境が整えられてきている。

ファンドからのSupernodeへの支払いに関して、数年後にファンドが枯渇することが心配されているが、今後の方針はまだ示されていない。コア開発者をmijinの開発に注力させていたため、NEM本体の開発は遅れている印象を受けるが、2019年3月29日時点のロードマップでは「Catapult」のNEM本体への実装に注力していく姿勢が示され、今後開発が本格的に進んでいくことが期待される。

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