BTC4,000ドル台定着なるか Crypto Market Weekly 3月29日号

松嶋真倫

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  • BTCは世界的な景気後退懸念の高まりにより週初軟調な推移となるも、すぐに買戻しが入り週足ではほぼ横ばい。
  • 注目されたHTはトークンセール前後に価格は上下するも特段大きな動き見られず。
  • BNBは上昇基調継続しBTC建てで過去最高値を更新。
  • 来週は引き続きBTC=44万円台を上抜けられるかに注目。

今週の相場動向

相場回顧 BTC:景気後退懸念高まりの影響は限定的でほぼ横ばいの動き

BTCは、週初より軟調な推移となる中BTC=43万円付近まで下落すると、すぐに買戻しによりBTC=44万円付近まで回復し、週足ではほぼ横ばいとなった。

先週末に開かれたFOMCで、FRBがこれまでの金融引き締め政策からハト派的緩和政策への転換を発表したこと受け、世界的な景気後退懸念が高まっている。その中、リスクオフの動きから為替市場は円高に振れ株式市場は混乱、仮想通貨市場もまた影響を受けた。

しかし、仮想通貨は時として資産の逃避先にも成り得ることから、リスクオフの局面では市場から資金が出る動きもあれば入る動きもあると考えられる。その意味ではFRB政策転換による直近の影響は限定的であったと言えるだろう。その他、取引所DragonEXのハッキング被害報告等も見られたが、相場への目立った影響は出ていない。

注目されたHuobi Token(HT)はトークンセール前後に価格は上下したものの特段目立った動きは見られていない。

一方、Binance Coin(BNB)は上昇基調継続しBTC建てで過去最高値を再び更新した。今週もトークンセール方法の変更や他社提携等Binanceに関するニュースが見られている。

今週のトピックス

  • OKExが独自ブロックチェーン、DEXの立ち上げ計画を発表。(3/22)
  • SBIがマイニングチップ製造およびシステム開発を行うSBI Mining Chipを設立。(3/22)
  • Linh Thanh GroupとKRONN Ventures AG がベトナムに仮想通貨取引所を設立する内容の覚書に署名。(3/22)
  • Amazon傘下のTwitchが仮想通貨の支払いオプションを削除。(3/23)
  • シンガポール仮想通貨取引所DragonEXがハッキング被害を報告。(3/24)
  • BinanceがLaunchpadでのトークンセール方法を先着順から抽選に変更。(3/25)
  • 金融庁が楽天ウォレットとディーカレットを仮想通貨交換業者として新たに認可。(3/25)
  • TaoTaoが事前登録を開始し、5月中旬に仮想通貨取引サービス提供を開始予定。(3/25)
  • MoneyPartnersが仮想通貨交換業運営の子会社設立へ。(3/25)
  • MoneyPartnersがブロックチェーン分野で大和証券と業務提携。(3/25)
  • 楽天ウォレットがBitcoinSVの日本円での交付を発表。(3/25)
  • BCH開発チームのトップがBitcoin Unlimitedから離れることを発表。(3/25)
  • Bitmainが新CEOの任命および香港IPOの失敗をブログ上で報告。(3/26)
  • Binanceが米リスクマネジメント会社Identity Mindと提携。(3/26)
  • Huobi PrimeにてTOPのトークンセール開始。(3/26)
  • CoinMarketCapがBTC日間取引高のフェイク疑惑について反応を示す。(3/26)
  • LVMHが商品の真贋証明の為のブロックチェーン立ち上げを準備。(3/26)
  • 酒造大手Alisa Bayがブロックチェーンを活用し蒸留製造販売プロセスを追跡。(3/26)
  • 横浜地裁がCoinhive事件の被告人に無罪判決。(3/27)
  • ディーカレットがSUICAを仮想通貨でチャージできるサービスを検討。(3/27)
  • NY州金融サービス局(DFS)がTagomiに対してBitLicenseを付与。(3/27)
  • マネックスグループがCoincheckの4月からの新体制を発表。(3/27)
  • Finatextが仮想通貨アプリ「びっとこ!」をリニューアル。(3/28)
  • SBI、マネータップが地銀13行からの出資を受け入れたと発表。(3/28)
  • インド商工省(MCI)がブロックチェーンベースのコーヒー取引アプリのテスト版を公開。(3/28)
  • Mt.Gox元社長裁判、東京地検が控訴を見送り横領部分は無罪が確定する見通し。(3/28)

来週の相場予想

引き続きBTC=44万円台を上抜けられるかに注目

来週の株式為替市場の動き次第では仮想通貨市場全体が落ち込む可能性も考えられるが、先述の通り影響は限定的で底値は堅いと見る。

世界的な業界内の企業活動は依然活発で、今週金融庁による新たな交換業者登録認可やYahoo出資の取引所TaoTaoの事前登録開始、マネーパートナーズGの仮想通貨関連子会社新設などの動きが見られたように、国内においても業界の熱は再び強まりつつある。業界全体が盛り上がれば、当然相場を押し上げることにもつながるだろう。

来週のトピックス

  • Future Blockchain Summitがドバイで開催。(4/2-3)
  • 業界関連動向

    規制動向 金融庁が仮想通貨交換業者として新たに2社を登録認可

    3/25、金融庁が楽天ウォレット㈱と㈱ディーカレットを新たに仮想通貨交換業者として登録認可した。今年1月に発表されたコインチェック㈱に次ぐ登録認可となる。

    楽天ウォレット㈱は、先月にみんなのビットコイン㈱から社名を変更して、来月には新サービスの開始を控えている。一方、㈱ディーカレットは、昨年1月にIIJ、伊藤忠商事、野村HD、三菱UFJほか国内大企業を中心とした出資会社によって設立され、3/27に開かれた事業発表会ではJR東日本発行のICカードSUICAに仮想通貨でチャージできるサービスを検討しているとの発言も見られた。

    金融庁は、昨年末に仮想通貨交換業等に関する研究会の報告書を公表して以降、交換業者の審査プロセスの 本格化を強調してきた。今月には仮想通貨関連の改正案が閣議決定されるなど、政府としての仮想通貨に対する規制方針も明確になりつつあり、今後上記3社に続いて新たに交換業者として登録認可される会社は増えてくるだろう。

    個別企業動向① CoinMarketCapがBTC日間取引高のフェイク疑惑について反応示す

    3/26、仮想通貨の時価総額や取引高などのデータを提供するCoinMarketCap(CMC)が、BTC日間取引高のフェイク疑惑についてTwitter上で反応を示した。同社は現在ユーザーのフィードバックに耳を傾け、新たな取引高の計量法の追加に向けて動いている。

    BTC日間取引高のフェイク疑惑は、仮想通貨アセットマネジメント会社Bitwiseが米SEC向けに行った調査データの報告資料から生じた。報告資料の中では、規制されていない仮想通貨取引所の取引高の約95%が水増しあるいは仮装売買であり、実際のマーケット規模は思ったほど大きくないと主張している。また、疑わしい取引所の一例としてシンガポールのCoinBeneが取り上げられたが、同取引所は現在メンテナンスによる入出金サービスの一時停止が続いており、ユーザー間で大規模なハッキング被害が疑われている。

    CMCが提供するデータの信頼性については以前より業界内で議論されてきた。取引高を維持する為に自動取引プログラム(ボット)を利用する取引所も多く存在する中で、今や投資家の参考指標にもなっているCMCが、今後どのようにデータの健全性を保つかが注目される。

    個別企業動向② マネーパートナーズGが仮想通貨交換業を営む新子会社設立へ

    3/25、国内FX大手マネーパートナーズGが仮想通貨交換業の運営を主目的とする100%出資子会社を5月上旬を目途に設立することを発表した。また、これに合わせて同Gは、国内証券大手大和証券Gとブロックチェーン事業における協力関係強化に向けた業務提携を結んだと発表した。

    同Gは金融庁登録の交換業者として、子会社にて複数通貨対応プリペイドカードとの連携等による仮想通貨の決済関連サービスの提供の実現に向けて取り組んできたが、規制環境の影響もあってこれまでサービス開始には至っていなかった。今回、国内の自主規制団体認可をはじめ世界的に業界のルール作りが加速している流れを受けて、グループとして今一度仮想通貨交換業への関与を強める決断に至ったという。

    マネーパートナーズGの代表取締役社長を務める奥山泰全氏は、国内の業界自主規制団体である日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)の会長であることでも知られている。同氏は業界の規制動向にも詳しいことから、新子会社が金融庁に交換業者として登録認可されるのは時間の問題だろう。今後の同Gの活動に注目が集まる。

    コラム 表面的に注目を集める時期は終わり、実績が注目を集める時期へ

    子どもの頃、最新のゲームを真っ先に手にして遊ぶ友だちがやけに羨ましかったのを覚えている。みんながその子の周りに集まり、みんながその子に注目していた。ゲームの所有者が増えてくると次第にそれを持っていない子が仲間外れのような空気になり、そんな中で私も当時は親に無理をお願いして“最新の”ゲームを買ってもらったものである。ゲームが仲間に行き渡ると、次は持っているだけではなくゲームで強い人がみんなの人気を集め始めた。この時には、ゲームを一番に手にした子もみんなと同列で、実績だけがものを言う世界であった。

    このことは現実社会のあらゆる場面に当てはまる。先駆者は当然注目を集めるが、追随者が増えればその中で実績ある者が次に注目される。これは自然の摂理であり仮想通貨・ブロックチェーン業界に関しても例外ではない。「ビットコイン」という言葉が世間的に認知される以前には、その言葉を知っているだけで周囲に対し目新しさを示すことができただろうが、これだけ優秀な人材がこの業界に入ってきている今日では、アーリーアダプターの存在感は日に日に薄れつつある。確かに知識については彼らの方があるのかもしれないが、実績無しには何かを語ることができないのだ。

    この業界の大企業の動きを見ると、その流れは一層顕著である。業界参入企業の少ない時期には、大企業が仮想通貨・ブロックチェーンの実証実験を開始あるいは業界スタートアップに出資などとリリースするだけで、世間的に注目を集めIR活動としても十分であっただろう。しかし、参入企業が増えた今はそうではない。取引所として業界に本格参入した楽天やYahooなどの大手IT会社、SBIやマネーパートナーズなどの大手金融会社、そして独自通貨発行を検討するメガバンク。各企業が一番に業界で実績を残そうと競い合っている。

    ここで言う実績とは、仮想通貨・ブロックチェーンを暮らしに役立つ形で社会実装することと言えるだろうが、世界的に見ても未だ実績ある企業はほとんど存在しない。しかし、業界全体として表面的に注目を集める時期は終わり、実績が注目を集める時期へと移行したことは確かだ。今週は国内大企業の業界ニュースが多く見られたが、このレースで一番に抜け出す企業は果たしてどこになるだろうか。

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