米中間選挙後の仮想通貨に上昇余地:VIX指数低下、XRPの実用化に向けた動きに注目

大槻奈那

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11月に入り、仮想通貨市場に活気が戻ってきている。主要仮想通貨(BTC,ETH,XRPの指数平均)は、10月末比12%上昇している(図表1)。この勢いはいつまで続くのか。

上昇の直接の要因は?

今回の上昇の直接のトリガーは、月初のビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークを取引所最大手のBinanceがサポートすると発表したことと、後述するリップル(XRP)の実用性に向けた動きである。

加えて、足元で、米国の中間選挙をにらみ、恐怖指数(VIX指数)が急速に低下していることも一因とみられる(前掲図表1)。米中間選挙では、予想通り上院が共和党、下院が民主党がそれぞれ過半数を維持した。結果的に波乱もなかったことから、VIX指数は当面落ち着いた動きになると予想される。このため、価格変動を追い求める機関投資家から、仮想通貨への資金流入が期待される。

特に注目されるのXRP

特に注目されるのは、リップル(XRP)である。実用性の拡大に向けさまざまな発表がなされているためだ(図表2)。これらのニュースに支えられ、XRPは、8月末以降51%上昇した(図表3)。


日本でも、昨年12月から、SBIと地方銀行が、韓国の大手銀行とともに、リップルのシステムを使った国際送金の共同実験を開始し、実用に向けて整備を進めている。9月には送金のスマホアプリの公式ウェブサイトも公開した。

加えて、10月には、リップル社が新システムxRapidを発表した。現在のxCurrentとは異なり、原則、国際送金にはXRPを使うという仕組みになっている。xRapidが国際送金の世界で主流になれるなら、XRPの利用は大幅に進む可能性がある。また、XRPについては、取り扱う取引所が少ないという問題があったが、これも徐々に増加しつつある。しかも、9月末には、来年初頭から、米国の主要証券取引所であるNASDAQがXRPを取り扱う可能性があると報じられ、市場に好感されている。

今後の課題と上値余地

国際送金については、既存の銀行システムであるSWIFTもハイスピードのシステムSWIFT gpiを開発している。これにより、現在1日程度かかる国際送金を、概ね30分以内に完了できるようになるという。ただ、SWIFTgpiでの送金には、引き続きコルレス銀行を経由する必要がある。そもそも、さまざまな法定通貨の組み合わせ全てに対応する必要があるため、どうしてもシステムは重くならざるをえない。

一方、リップルネットは、SWIFT以上に早く、かつ安価である。ブリッジ通貨としてXRPを使うので、その分、通貨の交換はシンプルである。

最大の課題は、実際に使われるかどうかである。利用者が増えれば増えるほど利便性が増し、指数関数的に普及する可能性がある。それにはまだ時間がかかりそうだが、相対的には実用化の期待が高いXRPに上値余地が大きいと考える。

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