イーサリアム(ETH)とは

最終更新日:

基本情報

通貨名 Ethereum(ETH)
(Swiss)
ICO 31,591BTC(2014/9-2015/7)
開発状況 GA
事業内容 Dappsプラットフォーム
総発行量
合意形成アルゴリズム Proof of Work
開発言語 C++
考案者 Vitalik Buterin
コミュニティ Ethereum Foundation
ホワイトペーパー https://github.com/ethereum/wiki/wiki/White-Paper
GtHub https://github.com/ethereum
エクスプローラー https://etherscan.io/charts

特徴・仕組み

Ethereumとは、チューリング完全なプログラミング言語を備えた分散型アプリケーションプラットフォームの構築を目的としたブロックチェーンである。

Bitcoinのブロックチェーンに乏しかったスマートコントラクトの実装環境を実現するために開発が始まった。主な特徴は以下のとおりである。

EVM

EVMとは、Ethereumのスマートコントラクトを実行する独自の仮想マシンのことであり、比較的Javascriptライクに作られたオリジナルのプログラミング言語、Solidityで書かれたコードをコンパイルし、デプロイするためのものである。

アカウント

Ethereumのアカウントには、EOA(Externally Owned Account)とコントラクトアカウントの二種類がある。EOAは、秘密鍵によって管理される利用者に付与されるアカウントであり、コードを内包していないのに対し、コントラクトアカウントは自律的に動くプログラムをもったアカウントであり、コードを内包している。

一般的にEthereumにおけるスマートコントラクトとは、コントラクトアカウントが内包しているプログラムのことであり、契機が生じるとともにEOAからコントラクトアドレスにトランザクションを発行することでその後のプロセスを自動化することができる。ただ、Ethereumの設計上、コントラクトアカウントを出発点としてトランザクションを発行することはできない(EOA→コントラクトアドレス→コントラクトアドレス→……は可能)。

各アカウントに含まれる情報は以下の4つのフィールドで構成される。

  • nonce: 各トランザクションの処理が一度きりであることを確約するためのカウンター
  • ether balance: Weiの残高(1Wei=0.000000000000000001 ETH)
  • contract code: EVMコードのハッシュ値(存在すれば)
  • storage: マークル・パトリシア木のルートノードのハッシュ値を示す。デフォルトは空である。

トランザクション

EthereumのブロックチェーンはBitcoinのそれと異なり、アカウントベースで構成される。そして、それらアカウントの状態遷移の内容を明記するのがトランザクションである。

トランザクションは以下の内容を含んでおり、それらが正当なものであったとき、EVMによってコンパイルされ、状態遷移関数によってコードが実行される。

  • メッセージの受信者
  • 送信者を特定する署名
  • 送信者から受信者へ送られる ether の量
  • オプショナルデータフィールド
  • STARTGAS 値:トランザクションの実行にかかる 計算のステップ数の最大値
  • GASPRICE 値:送信者が支払う、1計算ステップあたりの手数料

チーム

Vitalik Buterin/Founder
Ethereumの考案者であり、Ethereum Foundationの設立者。

高校生時代にビットコインに興味を持つ。ウォータールー大学へ進学しコンピューターサイエンスを専攻していたが、2013年、ビットコインのプロトコルにスクリプティング言語の必要性を感じたことからEthereumの原型となるホワイトペーパーを発表。その後、ティール・フェローシップを受け、自主退学。以降、暗号通貨の世界で活躍している。

Ethereum上で発行されたトークンプロジェクトのアドバイザーなども多く務める。

ユースケース

各種クライアントを用いてEthereumにアクセスすることができる。現在の推奨クライアントはGo言語実装のGethであるが、その他にも以下のクライアントが存在する。

  • Geth(go-thereum)/go
  • cpp-ethereum/c++
  • pythereum/python
  • ethereumj/Java
  • (Parity/Rust)

また、web3.jsなどといった各言語で書かれたAPIも利用することが可能である。

トークン設計

通貨Dappsとして開発された。今だからこそDappsというワードが最適であるが、元々はブロックチェーンを実現させるための必要条件として実装されている印象がある。

ディストリビューション

ETHの具体的な総発行量は決まっていない。執筆時点(2019/02/28)で約105百万ETHが配布されている。2014/7月にICOが行われた際に約72百万のETHが配布され、残りはすべてマイニング報酬によるものである。

運営も開発コストとしてETHを保有しているわけではないため、運営の保有分は理論上0%であると言える。ETH保有量の上位を占めるアドレスは取引所のものが多く、トップのアドレスが約1.88%を占めている

ロードマップ

Ethereumはリリース当初からハードフォークを前提としたブロックチェーンであり、バージョンの変遷は以下のとおりである。

  1. Olympic(2013): テストネット
  2. Frontier(2015/7、0~): β版としてローンチ
  3. Homestead(2016/3、1,150,000~): アプリケーション開発環境を整え、安定版としてハードフォーク
  4. Metropolis
    • Byzantium(2017/10、4,370,000~): zk-SNARKs導入、ディフィカルティボムの延期とマイニング報酬減少
    • Constantinople(2019/2、7,280,000~): EVMの改善、ディフィカルティボムの延期とマイニング報酬減少
  5. Serenity(未定): PoSへの完全移行を実施予定

執筆時点(2019/2/28)のEthereumのバージョンは”Byzantium”であり、今後のロードマップとしてはその後のハードフォークとともにPoSへの移行を予定している。

コメント

非中央集権的プラットフォームはそもそも必要であるのか、Dappsは今後一般に普及するのか、ユーティリティトークンに価値はあるのか、などといった業界全体の問題は残っているが、EthereumはDappsプラットフォームのパイオニアである。歴史はもちろんのこと、その有用性は他のブロックチェーンと比較しても極めて高い。

しかし、2018年に同様の競合ブロックチェーンが台頭してきたことで、その地位は少しずつ脅かされている。また、度重なるハードフォークの遅延により開発進捗が少し遅れていることは否めない。

とは言え、時価総額やネットワーク動向を見てもDappsプラットフォームとして最優位にあることは間違いないだろう。

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